昨今、「動画の時代の到来」と言われ、YouTubeをはじめとするSNSでの動画配信や広報・集客の手段など、様々な方法で動画が活用されています。
個人・企業に関わらず、動画が身近になってきたことで、さらに注目を集めているのが”動画制作”です。
今回の記事では、動画制作の種類、個人で動画制作は可能なのかどうか、動画制作を依頼する際の注意点など、動画制作に関する知識やノウハウを一挙にご紹介します。
この記事で分かること
・動画制作の種類
・動画の活用方法
・個人で動画制作はできるのかどうか
・動画制作を業者に依頼する際のポイント
・動画制作を業者に依頼する際の予算・相場
動画制作とは?

動画制作とは言葉通り動画を制作することです。一口に動画といってもその種類は多岐にわたります。
動画の種類
動画には下記のような種類があります。
・SNSにUPするエンタメ要素の強い動画
・有形の商品についてPRする動画
・サービスをPRする動画
・求人採用の動画
・会社/店舗紹介の動画
これらの中でも、それぞれ分野や業種、ジャンル別に考えるとさらに細分化できます。
ユーチューバーという言葉が誕生したように、YouTubeにアップロードする動画は広い意味でエンタメ要素が強いものが多く、その動画の制作・公開自体が目的になっていることが多いです。
一方、企業や店舗が制作する商品・サービスのPR動画や求人動画などは、その動画を見た人の消費行動に影響を与えることが目的になっています。
そして現在、後者の企業・店舗が制作するPR動画の制作が徐々に流行ってきており、動画を利用した集客・売上UPを実現しているケースが増えてきています。
制作した動画の活用方法
制作した動画は、動画を視聴してもらうこと自体が目的(広告収入を得る)パターンと、その動画を試聴してもらった結果として行動を起こしてもらうことが目的のパターンの、主に2種類に分類できます。
前者であれば、制作した動画を見てもらうために様々な媒体やSNSを利用して拡散を図ります。試聴してもらうこと自体がゴールなので、見てもらった時点で活用目的は達成されます。
一方、後者の場合は視聴後の具体的なアクション、つまりサービスの利用、来店、企業の認知度アップ、求人への応募などの行動を起こさせるために活用されています。
動画制作と映像制作の違い
「動画」と「映像」は言葉としてはほとんど同じ意味ですが、専門的には性格に意味が異なります。
制作にかかるコスト、編集方法など細かいことでも違いがあるとされている場合もありますが、それは主観的な考えとも言えます。
確実に言えることは、「動画」と「映像」では「一定時間あたりの情報量」が異なる、ということです。
具体的には、「動画」の場合は一定時間あたりの情報量が多く、細かい編集方法で情報が”凝縮”されているイメージです。
一方、映像の場合は一定時間あたりの情報量が少なく、情報は凝縮されておらず、一つの映像内で一つのことを伝える、というイメージです。
別の言い方をすると、「動画」は視聴者が知りたい情報を凝縮して”役に立つ”イメージが強く、「映像」はストーリー性があり視聴者に対して”メッセージ”を伝えるイメージが強いです。
ユーチューバーが制作するムービーは「動画」、CMや映画などは「映像」と言えるでしょう。
この考え方からすると、「動画制作」と「映像制作」という言葉も大きく異なります。
YouTubeにアップロードする動画、企業・店舗が使用するPR・求人動画の制作は、「動画制作」の分野に含まれると言えるでしょう。
動画制作の流れ

個人・業者に関わらず、実際に動画制作を行う際の流れは主に6つあります。
企画考案
まずは企画を考案します。これが最も大切なフェーズと言っても過言では無いでしょう。
企画が動画制作本来の趣旨とズレてしまえば、いくら良い動画を撮影できたとしても無駄になってしまいます。
企画考案の段階で決めるべきことは下記の通りです。
・動画の目的
・動画を通じて伝えたい内容/メッセージ
・動画想定視聴者(ターゲット)
・動画の尺(長さ)
・動画のテイスト(編集方法)
動画は同じ内容を伝える場合でも、目的やターゲット、テイストなどの要素で完成物が大きく異なります。
撮影が始まってから企画内容を変更するのは非常に困難なため、企画考案には充分な時間をかけるようにしましょう。
絵コンテ作成
撮影の前に、絵コンテと呼ばれる動画のコマ割りを作成します。
基本的にはカット別になっており、それぞれのシーンをどのような角度、演者を使うか、何を映すかなど、写真や絵を用いて視覚的に表します。
絵コンテを作成することによって、企画考案段階で決めたコンセプトやテイストなどに沿っているかどうかをチェックします。
また、絵コンテは撮影時の重要な指標になるので丁寧に作り込む必要があります。
台本作成
それぞれのシーンで何を話すのか、事前に決めておくべきです。
「アドリブで話せるから大丈夫」と考える人もいますが、いざカメラを向けられると思うように言葉が出てこないことがほとんどです。
そのため、しっかりと台本を用意しておくと良いでしょう。
また、動画は映像はもちろんのこと、話す言葉も重要な構成要素の一つです。
言葉によって伝えたいメッセージを発信し、それに動画を組み合わせることで、視聴者により伝わりやすいものになります。
撮影
絵コンテと台本を元に撮影を行います。
ここまでの事前準備が問題なくできていれば、撮影はあとはイメージ通りの動画を撮影するだけです。
ただし、撮影者によって技術は大きく異なり動画の完成度にも非常に影響が及びます。
良質な機材を用意することももちろんですが、絵コンテや想定演出通りの動画が撮影できるかどうかは、撮影者の腕にかかっています。
また、その後の編集作業のことも見越した撮影を行うことも重要です。
編集
動画編集フェーズで行う作業は以下の通りです。
・撮影した動画の不要部分をカットし
・トランジションで繋げる
・テロップの挿入
・BGM/効果音(SE)の挿入
・色味の調整
特に大切なのは、最初に決めたコンセプトに沿った編集を行うという点です。
同じ素材でも編集によって180度違う動画になるので、目的から外れないような編集が求められます。
公開
完成した動画を目的の場所・媒体で公開します。
初心者の個人でもアプリで動画制作ができるのか

動画を制作したいと考えた際に、「まずは自分で作れるのかを考えてみよう」と思う人も多いはず。
実際、スマホのカメラ性能は非常に高く、プロ並みの画質の映像を撮影できる機種も少なくありません。また、編集に関してもスマホアプリで自動で動画編集ができるものや、PCでもimovieをはじめとする無料のソフトが用意されているので、個人で動画制作をするハードルは以前に比べて非常に下がったと言えます。
しかし、多くの場合、スマホで撮影しアプリで簡易的に編集した動画と、プロが専用の機材で撮影し本格的な編集を加えた動画では、クオリティの差は歴然としています。
特に、企業や店舗が商品や自社のPRに使用する動画に関しては、”素人感”が出ている動画だと逆効果になってしまいます。
そのような目的の場合には、プロの専門業者に依頼する方が無難と言えるでしょう。
動画制作を依頼する
それでは、動画制作を業者に依頼するケースを考えてみましょう。
動画制作の依頼時のポイント
動画制作を業者などの第三者に依頼する際には、以下の点について相談前に決めておきましょう。
- なぜ動画を制作したいのか(目的)
- 動画を視聴した人にどうなってほしいのか
- 動画に組み込みたい要素
- 長さ
- 予算
- 希望納期
最初の3つに関しては、動画の根幹を成すものなのでしっかりと”自分で”考える必要があります。
動画制作会社は1~3を聞いて、それに最適な絵コンテ、撮影方法、編集方法を提案してくれます。
なお、業者によっては「皆さんが求める最適な動画作りをしたい」という想いから1~3に関しても意見を言ってくれる業者もいます。
企業や店舗の場合、動画制作がゴールではないはずです。
制作した動画を見た視聴者に、商品購入・サービス申し込み・求人への応募などのアクションを起こしてもらうことがゴールだと思います。
そのことを理解し、「言われた通りに動画を作る」というスタンスではなく、「お客様のゴールを実現するために一緒に考えていく」というスタンスの業者を選ぶのが望ましいでしょう。
動画制作の相場
動画制作にかかる費用はピンキリです。
実際に検索してみると、安いものでは3万円程度、高いものでは100万円を超えるなど、制作会社や動画の種類によって様々です。
これは、撮影規模(スタジオ手配の有無、カメラマンの人数等)、編集方法(CGやアニメーションの使用のうむ)によって大きく異なります。
例えば、企業・店舗の方が制作したいと考える、商品・サービス紹介、会社・店舗紹介、求人といった種類の動画の場合、
アニメーションを織り交ぜる動画の場合は40~50万円程度、アニメーションなしの動画の場合は20~30万円程度と考えておきましょう。
動画制作の予算を抑える方法
動画制作の予算を抑えるには、事前に「動画制作の依頼時のポイント」で説明した要件をしっかりと決めておくことです。
この部分を決めておき、あとは撮影と編集のみ、という状態で依頼するのが最も予算を抑えられます。
ただし、その場合はコンセプトについて一緒に考えてもらえないため、完成した動画が狙い通りの効果を発揮してくれるかは未知数になってしまいます。
動画制作を依頼すべき業者は?

多くの方が動画を制作したいと考えた際に、「個人で制作するのは難しい」という結論に至、業者への依頼を検討するはずです。
それでは、どんな業者に依頼するのが良いのでしょうか。
大手に任せた方が安心なのか?
一般的には大手制作会社に任せた方が安心なイメージがあります。
大手制作会社に任せるメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット①:制作実績が豊富
あらゆるジャンル、コンセプト、編集方法の動画の制作実績が豊富であるため、基本的にはどんな動画でも制作が可能です。
オリジナルのアニメーションの挿入やCG名等の高度なエフェクトの使用も可能です。
また、過去の制作実績から積み上げられたノウハウで、お客様が動画制作を通じて実現したいゴールを理解した提案も行ってくれるでしょう。
メリット②:関連会社との連携がある
広告代理店やプロモーション会社など、関連業界の会社とも繋がりがあるため、動画制作後の動画拡散やPRまで依頼が可能です。
動画を制作して終わりではなく、その後も見据えた依頼ができるのが魅力です。
デメリット①:低予算の動画制作は引き受けてくれない
大手制作会社の最低予算は100万円程度のことがほとんどです。
企業であれば問題のない金額かもしれませんが、小規模事業者の方や個人の方にとってはハードルの高い金額のはずです。
制作会社側としては、非常に優れた撮影・編集技術・実績があり、人員も多いからこそ、低単価で受注することはまずありません。
デメリット②:オーバースペックなケースも多い
大手制作会社は非常に高度な撮影・編集技術を持っていますが、そのレベルの技術を必要としない動画の制作を希望する場合には、オーバースペックになってしまいます。
結果的にイメージしていた動画ではなくなってしまうケースも考えられます。
安くて良い業者もある
大手制作会社に動画制作を依頼するのは一長一短ありますが、そんな中でも比較的低コストで大手制作会社のデメリットをカバーしている制作会社も存在します。
株式会社アナザーパスが運営する『ムービクル』(https://movieql.com/)
は、15万円で企画・撮影・編集・納品まで一貫して行う業者です。
企業や店舗向けの動画に特化しており、サービス紹介、経営者の想い、求職者へのメッセージなど、集客・求人向けの動画制作を行っています。
少数精鋭かつ動画の種類を絞っていることから、低コストな完全オリジナル動画の制作を実現しています。
このように、「どんな動画でも作れるからこそ高い」大手制作会社ではなく、「作れる動画の種類が限られているからこそ安い」制作会社に依頼するのも良い選択肢になり得るでしょう。
動画の種類を理解して自分に合った業者に依頼しよう
動画には様々な種類があり、個人で制作も可能ではあるが制作会社に依頼する方がクオリティは格段に高い、ということがお分かりいただけたかと思います。
業者への依頼を検討する際には、希望する種類の動画制作に特化した業者に依頼するのがおすすめです。
依頼前には要件を自分たちで考えておくべきですが、要件も含めて寄り添って一緒に考案してくれる制作会社が理想です。